はじめまして

はじめまして。

むねおかまなみです。

福岡市で、夫と5歳の娘と2歳の息子と4人で暮らしています。

自家製培養酵母、そのなかでも、フルーツ種で主に米粉パンを焼いています。


✓フルーツ種のみで米粉パンを膨らませる

✓フルーツ種のうまみ、香りで味に奥行きが生まれる

を行っています。

忙しい毎日でも、無理なく作れる、フルーツ種の米粉パンづくりをお伝えしています。


毎日、八百屋さんをのぞき込んでは、

「あ!あの食材が出てきたな♪酵母起こしてみよう!
どんな香りがするかな?どんな味がするかな?どんなパンが合うかな?」


「どうやったら元気な酵母が起きるかな?」


そんなことを想像し、実験、パン作りの試作を繰り返す毎日です。

社会人歴10年以上になりますが、これまでずっと料理やパン作りの仕事をしてきたわけではありません。

金融機関、マスメディアなどの転職を繰り返し、なぜ今、パン作りをお伝えしているのか、

ちょっと長くなりますが、お付き合いください。

はじめに

私は、サラリーマンの父と、専業主婦の母のもとに生まれました。

下には、妹と弟がいます。



決して裕福な家庭ではありませんでしたが、

母は、ホームベーカリーでパンを焼いたり、

頭をとって下処理をした煮干しでお味噌汁を作ってくれたりと、

「料理は苦手」と言いながらも、手作りの良さを教えてくれました。


父はよく

「毎日夜遅くまで仕事をして、家族の時間は少ないけど、お給料が高いのと、
お金はたくさんないけれど、早く家に帰ってきて家族とたくさんの時間を過ごせるの、
どっちがいい?一緒にいるほうがいいでしょ?」


と言って、よく遊んでくれました。(今考えると、なんて極端な質問・・・笑)



私は父が大好きでした。
いつも面白いことを言って笑わせてくれ、
お金はなくても、山、川、海など、自然で遊ぶ楽しさを教えてくれました。

休日の定番は、手作りのおにぎりをもって、山登りでした。
父のにぎったおにぎりは、塩がちょっと多くて、ちょっとしょっぱく、それがまた好きでした。



でも、そんな父は私が小学校6年生のときに病気で他界しました。





「人は最後は1人になる。1人で生きていける力をつけないと」



そう母が幼い私に言っていたのをとてもよく覚えています。だから、



「大きな会社に入って、お給料をしっかりもらうこと」



それがなんとなく、自分の中の目指すところになっていた気がします。


まわりの目を気にして流される



何かをはじめると、とことん突き詰める性格は、このころからだったなあ、と思います。




「食の仕事は面白そうだな。

でも食品商社とか食品メーカーは、試食をすること多いみたい・・・。

私はたくさんは食べられないし・・・。

周りの友達が金融機関を受けるみたいだし、私もそうしよう。」





憧れの大企業OL

「これでいいのだろうか・・・?」

2度目の転職

「自分のためには頑張れない。でも誰かのためならば頑張れる」

大きな転機は「出産」でした。



そこではたと我に返ります。



「自分の大事なものはなに?」

「大事な娘を0歳から保育園に預けてまでやりたい仕事なの?」

「これまで、仕事は生きるための手段としか考えてこなかったけど、それでいいの?」

「1度きりしかない人生。自分はどうしたいの?」

私の好きなこと、好きなものは、小麦パンだ。





結婚してからも、休日はパン屋さんめぐりでした。


総菜パンはここのパン屋、

ふわふわパンを食べたいときはここのパン屋、

ハードパンはここ、

サンドイッチはここ、

はじめて作ったパン



『作るならば、手軽で、本当に美味しいパンを作りたい』




そう思って、いろいろネットで検索をして、


『自家製酵母パン』に出会ったのです。

自家製酵母パンの手軽さ、美味しさにハマる

自家製酵母は、レーズン酵母がスタートでした。



通信講座で自分の好きな時間に動画をみて、レポートを提出するというスタイル。

まず最初につまずいたのは、酵母起こしでした。


酵母がどうしても起きないのです。
先生のレシピ通りにやっているのに、起きない・・・



早くパンを作りたいのに、作れないもどかしさを1か月近く経験しました。
もう自分には起こせないのではないか?とさえ思いました。


なので、酵母が起きたときのうれしさはひとしおでした。



レーズン酵母のパンをはじめて食べたときの感動は、今でも忘れられません。



時間がたっても硬くなく、まるでお店のようなハードパンを自宅で焼けたことが、
本当にうれしかったです。


そして、当時、夫は単身赴任中で、フルタイムで働いていた私にとって、


☑低温長時間発酵で工程を2日間にわけること
☑こねないこと
☑ボウルを使わず、タッパーを使うこと


は、生活の延長でパン作りができる、無理なく続けられる手法でした。


そこからどんどんパン作りにのめりこみました。



出勤をする平日も、※春頃の場合

1日目・・・夜寝る前に生地を作って、室温発酵

2日目・・・朝起きて冷蔵庫に生地を移動。出社。帰ってきて娘を寝かしつけし、21時ごろから成形スタート、焼成中にまた新たに生地を作り、23時就寝。



というようなスケジュールで、1年以上、ほぼ毎日パンを焼きました。




「パン作り」が精神安定剤

娘が2歳のころ、娘が救急車で運ばれることがありました。



幸い、大きな病気ではなかったのですが、完治してからも、精神的なことが原因で、

しばらく大きな病院に通院することになりました。



保育園には通えなかったので、

単身赴任中の夫も、私も数週間仕事を休み、実家の母にも手伝ってもらったりと、

交代で娘を自宅でみました。



娘はいつ回復するんだろうか・・・

いつ保育園に行けるようになるんだろうか・・・

いつまでこの生活が続くんだろうか・・・



ずっと心配し続けていて、疲れも出ていました。



そんな時に精神的な支えになったのが「パン作り」でした。



パン作りしているときだけは、自分の時間を過ごしている実感がありました。

うまく焼けてうれしい!楽しい!

そのときだけは、精神的な疲れを忘れることができました。

いろんな酵母と、素敵な受講者さまに囲まれる毎日

その後、レーズン以外のものでも酵母が起こせることを知り、ひたすらいろんなもので酵母を起こすようになります。

春は、いちご、酒粕、清見オレンジ、夏は、ブルーベリー、デラウウェア、トマト、

秋は、梨、柿、冬は、りんご、きんかん、レモンなど、




もう30種類以上は起こしたと思います。

同じ酵母でも、環境が異なると別の表情を見せたり、生地に添加したときの様子が異なるので、

何度も何度も起こし、検証しました。


その時々の旬の食材で酵母を起こし、

その酵母にあうパンを想像して焼くことが楽しみになりました。

そして、どんどんフルーツ種の魅力にハマっていきました。

私にとって、パン作りをお伝えするお仕事は、

人からどう思われるかではなく、

自分がやりたいと思って選んだ仕事です。

そんな仕事ににたどり着いた、

そう思います。

「小麦パン」から「米粉パン」へ

大変ありがたいことに、フルーツ種の小麦パン講座は、多くの方に受講をいただきました。

そして、第1回目の体験レッスンのときから、パンの講師の方や、これからパン講師になりたい方などに受講をいただきました。

その小麦パンの受講生さんから、

「フルーツ種で米粉パン、できませんか?」

そんな声を1人や2人ではなく、本当にたくさんの方からいただいたのです。

「よし、(米粉パン食べたことないけど)やってみよう。」

こんな感じで、受講者さんの声からフルーツ種の米粉パン研究は始まりました。

研究を進めれば進めるほど、

ということに気づきました。

1番最初に私がパン作りをはじめたときから考えたら、「米粉パン」を作るなんて考えもしませんでしたが、

でも、米粉パンをつくることに違和感がないのは、

✓フルーツ種が大好き

✓パンが大好き

この点は共通だからです。

(あと、小麦パンづくりの延長で米粉パンを作っているので、作業の時間配分自体はあまり小麦パンと変わりません)

むしろ、小麦パンだけを作っていたら見えなかったフルーツ種の魅力、世界を知ることができ、
本当に良い機会になったと思っています。小麦パンの受講生さんには、本当に感謝です。



と思っています。

最後に・・・

私のやっているパン作りは、ホームベーカリーを使って、スイッチオンで手軽にできるパン作りではありません。

最初にフルーツに付着した野生酵母を数日間かけて培養し、

うまくいくこともあれば、いかないこともある。

下手したら1か月近く、パン作りのスタート地点に立てない、そんなこともあります。

だから、私のレッスンを受けてくださるみなさんは、結構マニアックな方々だと思うのです。(良い意味でですよ♡)

そんなマニアックな方々は、そう簡単には近所で出会えません。

私の受講生さんたちは、

「マニアックな方々とつながれてうれしい!」

「田舎に住んでいるから、近くにそもそもパン教室がなくて。フルーツ種の教室はなおさらです。先生とオンラインでつながれてうれしいです」

そんな風に言ってくださいます。

私がかつて、パン作りに救われたように、

今、運営しているパン講座が、


ストレス発散になったり、

自分のための時間を過ごす時間となったり、

そんな居心地がよく、みんなで高めあう場所にしていきたいと思います。



自家製酵母の研究も、日に日にマニアックになっています。

これからもますますフルーツ種を究めます。笑



最後まで読んでいただいたあなたと、ご一緒できることを心より楽しみにしております。
長文お付き合いいただき、ありがとうございました。